クライアント(五十代、女性)の要望は愛犬と自転車、たまに帰省する娘達、友人達と集うための空間を住居とすることでした。
敷地は南面に接道しており、間口4.0m 奥行き11.0mの矩形で周囲3方(北東西)には隣家が極めて近接している状態です。
当然のことながら生活空間の開放性とプライバシーをいかにコントロールするかが大きなテーマとなりました。
空間配列を道路より
1階:ルーバー ⇒ エントランスコート ⇒ 土間+階段 ⇒ ダイニングキッチン
2階:ルーバー ⇒ テラス ⇒ 吹抜け+階段 ⇒ リビング ⇒ 寝室
3階:吹抜け+階段 ⇒ フリースペース
とし、質の違う緩衝帯を重層することで各生活スペースに適度な開放性とプライバシーをもたらすことを考えました。
このような込入った住宅街のなかの小さな敷地では外部との連続性の検討は厳しい状況となりますが空間を構成する個々の
要素を重ねながら配置することによって
"やんわりと"閉じながら繋げたり開きながら遮る方法として可能性を感じています。
□Key words
・敷地面積13.5坪
・敷地3方に立て込む隣家
・南側道路面が唯一の採光面
・プライバシーのための緩衝帯 |