一級建築士事務所 イン・エクスデザイン
岸里の住宅
A案 敷地南側になるべく外部空間を残す案
B案 西向きの空間と南に配した小さな階上壺庭を持つ案
C案 北側中央に中庭レイアウト案
D案 C案をより洗練した実施案に近い状態 西側は閉じた表情ながら通風スリットによりアクセントを与えています。
北側にもハイツアプローチを意識しながらスリット通風が3層にわたって連続します。
中央に中庭が見えます。 中庭北側の壁の反射光を下層へ届ける仕掛けとして計画されています。
間口6.7m、奥行21.0m西側接道の 敷地での2世帯住宅の計画です。 クライアントからの要望は両親の住まいと自分たちの住まいの距離感を上手く創り出してほしい。 そして明るく風通しの良い生活空間というものでした。 一見するとごく当たり前の要望のように聞こえますが敷地に問題がありました・・・。 東西に長い敷地の東面は5階建てのビルが、南側隣地には3階建の立隣家が2軒、北側には賃貸の2階建ハイツがあるという状況でした。 どこに向かっても直ぐに隣の建物の壁がある中、唯一の抜けは西向きの交通量の多い道路側だけでした。
極力南側に空きをもったプランとし、そこからの再考を狙った案。 仕方がないので西側道路向きにオープンな案。 どれも腑に落ちるものではありませんでした・・・。 最終的に では”空に向かいましょう!” という提案をしました。 ご両親の住居スペースは一般的には1階でバリアフリーに・・・というものかもしれませんが、ここでは3層吹き抜けの中庭を挟み向い合ったお隣さんとして2世帯がレイアウトされています。 その中庭は敷地北側に且つ閉じた状態で配置されています。 太陽光が周辺環境の影響から最大限に取り込めること、また閉じられた自身の北側壁の反射光として深く(1階)まで取り込もうと考えた結果です。 間口の狭い敷地では中庭によって手前と奥が分断されてしまうケースがありますが、そうならないよう1つの家族としての有機的なつながりにも配慮が必要と考えます。
木造3階建
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